2009年07月28日

PERの落とし穴

株価のスクリーニングなどで収益関係指標を使いますよね?

中でもPERはポピュラーだと思います。

でも、このPER、利益が0だと無限大になっちゃうんです。当たり前ですけど。

なので、計算するのであれば、PERの逆数、Earnings Yieldの方が使いやすいです。これなら赤字企業も評価できます。

ですが、企業の利益の見方は気をつける必要があります。

税金対策のためにわざと利益を出さないケースがあるからです。

早い話減価償却費ですね。

資産計上してしまい減価償却費にしてしまうと利益を低く見せることが出来ます。そうすれば税金も安くなるわけ。

実は、サブプライムローン問題のときもこの勘違いがあったそうです。
どうも銀行は税制対策のために利益圧縮したのだが、個人投資家がそれを見て、「業績が悪い!」と思ったのも原因の一つと言っている人がいました。

確かに、不動産事業を行っているところはこの減価償却費を使っての節税をしています。森ビルとかオリエンタルランドなどがそうじゃ無かったっけな?

そう考えると、PERは正しい会社の状況を表していない場合があります。実はキャッシュリッチだったとか。投資意欲があったりするわけです。

ですので個人的にはP2CR(Price to Cash Flow Ratio)が望ましいと考えるわけです。

この場合、キャッシュフローは暫定的に算出します。要は減価償却費を戻すわけです。

実際会社の将来の利益は手持ちのキャッシュの投資とも大きく関係するわけです。

なのでP2CRの方が正しいと考えています。


posted by minoru at 23:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | 投資研究 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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